全国の
獣医学部・学科紹介

全国の獣医学部・学科紹介

岩手大学 獣医学部
国立 岩手県

岩手大学

獣医学部 共同獣医学科

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学びのポイント

  • 1

    畜産農家と連携した実践的な学びの機会

    強みは近隣の畜産農家との距離の近さ。協力農家や農業共済組合の実習で幅広い実務を経験できる。

  • 2

    東京農工大学との共同教育システム

    産業動物臨床から伴侶動物臨床まで、幅広い専門領域を持つ2大学の教員から指導を受けられる。

  • 3

    産業動物に携わる獣医師を多数輩出

    毎年、定員30名中5〜6名が産業動物獣医師に。公務員として家畜衛生、公衆衛生に携わる卒業生も多い。

2025年に獣医学部として独立
地域社会に貢献する獣医師を育成する

岩手大学獣医学部は、日本初の高等農林学校として1902年に創立された盛岡高等農林学校をルーツに持ち、120年を超える歴史と伝統を誇ります。2025年に獣医学部として独立し、産業動物臨床や公衆衛生に携わる獣医師の育成にますます力を入れています。大きな特色は、東京農工大学との大学間共同教育システムを導入していること。両大学の強みを活かして、幅広いテーマの教育・研究を展開しています。

岩手県は畜産県であり、産業動物の実習や診療の場が身近にあることが岩手大学の強み。キャンパスのある盛岡市は県庁所在地で人口も多く、伴侶動物の高度医療のニーズも高いため、産業動物と伴侶動物の両方をバランスよく学ぶことができます。新幹線の駅から歩ける距離にある獣医学部は全国的にも珍しく、市街地にありながらも産業動物の実習ができる環境が整っています。こうした「バランスのよさ」も岩手大学獣医学部の魅力といえるでしょう。

岩手大学 御明神牧場

1学年定員30名のうち、産業動物獣医師になる卒業生は毎年5〜6名程度。都道府県で働く公務員獣医師を合わせると産業動物獣医療に携わる卒業生は3割を超えます。これは全国的に見るとかなり高い割合と言っていいでしょう。東北地方を代表する獣医学の研究拠点として、地域の畜産業に貢献できる産業動物獣医師を育成しています。

先生の声

比較薬理毒性学研究室

佐藤 洋 教授
獣医学部長

地域社会の課題解決に貢献できる
国際通用性のある獣医師を育成する

担当する「比較薬理毒性学研究室」では、生体内物質や合成化学物質の薬理および毒性作用に着目し、それを防止またはコントロールする研究を行っています。特に女性ホルモンとして知られるエストロジェンが過剰に分泌されることによる発がんリスクの研究に力を入れています。エストロジェンは生体内で唯一発がん物質として認められており、ヒトも動物も乳腺や子宮などの腫瘍リスクが高まります。そこで、エストロジェンの細胞増殖刺激作用によるラットの下垂体腫瘍に着目し、その発生メカニズムや抑制因子を明らかにしようとしています。

一方、獣医学部長として、地域の畜産業を支える産業動物獣医師の育成にも力を入れています。現在、都市部に伴侶動物臨床の獣医師が集中し、地方の産業動物臨床の獣医師が不足している状況です。さらに、地方公務員の獣医師も不足しており、家畜衛生や公衆衛生の分野でも人手が足りていません。岩手大学獣医学部は、こうした地域の課題とも真摯に向き合っています。

産業動物獣医師は、病気やケガの治療だけでなく、予防獣医療、公衆衛生、農場経営のコンサルティングなど、幅広い役割が求められます。海外では獣医師がコンサルタントとして農場経営に関わることは当たり前になっています。「ワンヘルス・ワンワールド」の考え方のもと、人の健康管理や環境保全にもかかわることができるのが産業動物獣医師のやりがいだと考えています。

「獣医師になりたい」という志を持つ受験生の皆さんに伝えたいのは、「国家試験に合格すること」はゴールではないということ。それよりも獣医師として、どのように社会に貢献できるかを考えることが重要です。産業動物獣医師は、日本の「食」を支える欠かせない職業です。動物の健康を守るだけでなく、ビジネスパートナーとして、農場経営を支える面白さもあります。ぜひ幅広い視点で、獣医師としての未来をイメージしてみてください。

学生の声
久原 陸 さん
獣医学部 共同獣医学科
6年
兵庫県立神戸高等学校出身

農林水産省の「総合職」として、
農業の魅力を発信していきたい!

獣医学に興味を持った理由は、幼い頃から生命現象に関心があったからです。人と動物、特に食料を通じて生命をつなぐ橋渡し役としての獣医師という仕事に魅力を感じました。もともと田舎での牛を飼っていた経験があり、食べ物も好きだったので、「食」の安全を守るという産業動物獣医師の役割にも興味を持っていました。

在学中の印象に残っている授業は、5年次の「参加型臨床実習(ポリクリ)」です。この実習では、学内で飼育している実験動物ではなく、オーナーさんがいる牛を診察し、診断をつける経験をしました。具体的には、黒毛和種の右大腿骨化膿性骨髄炎の症例を担当し、レントゲン撮影から診断、最終的には病理解剖まで一連のプロセスを経験することができました。実習を通じて、一つの症例を深く調べ、根拠に基づいた分析をして、その結果を外部に向けて発表するという研究者の基本スキルを身につけられた気がします。

卒業研究は、乳牛の「乳熱」と呼ばれる病気を対象にしています。これは乳牛が分娩後に乳量が増えることで、体内のカルシウムが牛乳として出てしまい、低カルシウム血症となって立てなくなる病気です。私は、この病気がカルシウム不足だけでなく、肝臓の問題など他の要因も関係している可能性を検証しています。

卒業後は、農林水産省に総合職として入省することが決まりました。ここで、農業の魅力を伝える活動をしていきたいと考えています。「食」は日常的に触れているものなのに、その背景にある農業に関心を持つ人はまだまだ少ないのが実状です。特に畜産業をもっと身近に感じてもらいたいという思いがあります。目標は、子どもたちの「なりたい職業ランキング」に「農業」や「畜産業」をランクインさせること。獣医学部で学んだ専門知識を活かして、地域の農業振興に貢献していきたいと考えています。

INFORMATION

岩手大学 獣医学部 共同獣医学科

住所│岩手県盛岡市上⽥三丁⽬18番8号(盛岡キャンパス)
TEL│019-621-6103(獣医学部担当事務窓口)
アクセス│JR「盛岡」駅より岩手県交通バスで「岩手大学前」下車、徒歩1分
入学定員│30名(獣医学部 共同獣医学科)
獣医師国家試験合格率│84.4%(第76回/2024年度)
主な就職先│農林水産省、岩手県、東京都、北海道、宮城県、山形県、福島県、神奈川県、千葉県、埼玉県、栃木県、群馬県、愛知県、京都府、札幌市、前橋市、浜松市、四日市市、岩手県農業共済組合、北海道農業共済組合連合会、福島県農業共済組合連合会、山形県農業共済組合、全国農業協同組合連合会、全国各地の動物病院、キッセイ薬品工業株式会社、大塚製薬株式会社、小野薬品工業株式会社、株式会社新日本科学、独立行政法人家畜改良センター、(一社)家畜改良事業団、(地独)北海道立総合研究機構、森永乳業株式会社、地方競馬全国協会、社台ファーム、株式会社ノースヒルズ ほか

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