全国の
獣医学部・学科紹介

全国の獣医学部・学科紹介

宮崎大学 農学部獣医学科
国立 宮崎県

宮崎大学

農学部 獣医学科

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学びのポイント

  • 1

    地元・宮崎の暮らしに貢献する獣医師を育成

    宮崎県の産業や暮らしを守る公務員獣医師の確保を目的とした修学資金給付事業として、「地域枠」の入試を実施。

  • 2

    住吉フィールドで数百頭の牛豚を飼育

    牛200頭、豚100頭を飼育する西日本最大級の大学附属牧場で本格的な実習を経験できる。

  • 3

    産業動物防疫リサーチセンター

    産業動物感染症制御の先端研究に取り組む研究拠点で、防疫対策リーダーとなる人材を育成。

畜産王国・宮崎県の産業を支える
産業動物獣医師の育成に力を入れる

宮崎牛の生産で知られる宮崎県の獣医学教育拠点といえるのが、宮崎大学農学部獣医学科。産業動物や伴侶動物に対する医療や福祉、動物と人の共通感染症の撲滅やコントロール、アカウミガメや野生馬などの調査や保護など幅広いテーマに取り組む17の研究室で実践的な獣医学教育を推進しています。

2010年度には、日本初の医学と獣医学が融合した大学院(医学獣医学総合研究科)を設置。先進的な獣医療を実施する高度獣医師育成コース、国際的に活躍できる研究者育成コースへの進学も可能です。

設備面では、数百頭の牛、豚を飼育する住吉フィールド(牧場)があるほか、メインの木花キャンパスにも附属動物病院や産業動物防疫リサーチセンターを設置しています。さらに、農学部の他学科や東京大学、大阪公立大学、鹿児島大学とも連携しながら南九州の畜産を支える産業動物獣医師の育成に力を入れています。

1学年30名のうち産業動物獣医師になる卒業生は1割程度。他県から宮崎大学に進学し、そのまま宮崎県の公務員獣医師になった事例もあるといいます。宮崎県の産業や暮らしを守る公務員獣医師の確保を目的とした修学資金給付事業として、「地域枠」の入試を実施していることも宮崎大学の特色といえるでしょう。

先生の声

産業動物伝染病防疫学研究室

関口 敏 教授
農学部 獣医学科
産業動物防疫リサーチセンター

牛伝染性リンパ腫の検査キットを開発し
農場全体の防疫対策に役立てる

担当する「産業動物伝染病防疫学研究室」では、主に牛伝染性リンパ腫の研究を行っています。以前は、「牛白血病」と呼ばれていたウイルス感染症であり、最終的には牛にがんを発症させます。エイズウイルスのように血液を介して感染し、発症すると牛は殺処分され、肉も食用にできなくなります。

私は、この牛伝染性リンパ腫の検査法と防疫対策の研究を行っています。この疾患は症状がほぼ出ないため、気づかないうちに感染が広がってしまいます。そこで、製薬メーカーと共同で簡易検査キットを開発し、農家が無理なく実行可能な防疫対策を立案できるよう研究を進めています。ウイルス感染を早期に発見し隔離できれば、その個体を殺処分せずに飼養し、出荷できる可能性もあります。

宮崎県は2010年に口蹄疫(※1)が発生した経験から、感染症に対する意識が高く、それが獣医学教育にも反映されています。日本で唯一の産業動物防疫リサーチセンターが設置されているのも口蹄疫がきっかけです。学生たちは、宮崎県内の農業共済組合(NOSAI)や家畜保健衛生所での実習などを通じて、家畜感染症対策の重要性を認識していきます。このようにNOSAI、家畜保健衛生所、畜産農家が連携して獣医学を志す学生を育成する風土は、宮崎県ならではといえるでしょう。

獣医師の職域は非常に広く、犬猫などの小動物臨床だけでなく、産業動物臨床や公衆衛生にかかわる仕事もあります。なかでも全国の家畜保健衛生所と食肉衛生検査所で働く公務員獣医師が不足傾向にあります。いずれも「食」の安全を守る欠かせない仕事です。獣医師には、家畜を感染症から守るという重要な役割もあることをぜひ知ってほしいと思います。
※1 口蹄疫:口蹄疫ウイルスによって引き起こされる疾患で、牛、豚、羊、山羊などの偶蹄類(蹄が二つに割れている動物)に感染します。

学生の声

産業動物内科学研究室

松本 千穂 さん
農学部 獣医学科
5年
私立富士見高等学校出身(東京都)

災害時に家畜などの動物救護にかかわる仕事をしたい!

小学5年生の頃、飼い犬が急に体調を崩して夜間救急病院に連れて行った際、対応してくれた獣医師さんの姿がかっこよくて、そこから獣医師の仕事を意識するようになりました。また、高校生の頃から公衆衛生や感染症対策に興味があり、この分野を専門的に学べる宮崎大学農学部獣医学科を選びました。

5年生になった現在は、臨床分野の実習が増えています。特にNOSAI宮崎の実習では、牛の「第四胃変位」(※2)の手術を見学したり、注射などの基本的な獣医療行為を実際に手伝ったりしました。学内の実習施設での手術と違い、限られた条件の中でできることをするという現場対応の難しさを実感しました。

実習前は、産業動物獣医師について「決められたことを淡々とこなす公務員的な仕事」というイメージを持っていましたが、現場を見てそれは違うことに気づきました。実際には獣医師の裁量でさまざまなことができ、新しい治療法や検査方法を積極的に取り入れようとする熱意ある先生たちの姿から大きな刺激を受けています。

将来について、まだ具体的には決めていませんが、産業動物獣医療に興味があります。現在は、「産業動物内科学研究室」に所属し、大動物専門病院やNOSAIの仕事について調べています。また、4年次に被災した動物を救う「VMAT」(災害派遣獣医療チーム)の研修に参加し、災害時の動物救護に関わりたいという思いも芽生えています。宮崎大学での経験を活かして、獣医師として自分に何ができるかじっくり考えています。
※2 第四胃変位:牛の第四胃が、ガスや内容物の停滞で膨らみ、本来の位置からずれてしまう病気

INFORMATION

宮崎大学 農学部 獣医学科

住所│宮崎県宮崎市学園木花台西1-1(木花キャンパス)
TEL│0985-58-2875(農学部総務係)
アクセス│JR「宮崎」駅より宮崎交通バスで約40〜50分「宮崎大学」下車すぐ
JR「木花」駅よりタクシーで約10分
入学定員│30名(農学部 獣医学科)
獣医師国家試験合格率│82.1%(第76回/2024年度)
主な就職先│宮崎県庁、福岡県庁、和歌山県、茨城県庁、宮崎県農業共済組合、島根県農業共済組合、北海道農業共済組合、ミモザ動物病院、ハートウィル動物病院、福岡夜間救急動物病院、新日本科学、水前寺公園ペットクリニック、アイビー動物クリニック、山陽動物医療センター、林屋動物診療室、新瀬戸どうぶつ病院、日本動物医療センター本院、イオンペット、どうぶつの総合病院専門医療&救急センターほか

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