全国の
獣医学部・学科紹介

全国の獣医学部・学科紹介

国立 東京都

東京農工大学

農学部 共同獣医学科

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学びのポイント

  • 1

    岩手大学獣医学部と連携した教育・実習

    首都圏で学びながら、首都圏近郊や岩手県の畜産農家で本格的な産業動物臨床実習を経験できる。岩手大学を含めると教員数は60名以上。

  • 2

    学内に2つの動物病院と乳牛飼育施設がある

    専門医療と救急医療を提供する2つの附属動物病院がある。キャンパス内に乳牛飼育施設があり、動物に触れながら実践的に獣医学を学べる

  • 3

    東京競馬場で馬の診療実習も

    府中キャンパス至近にあるJRA東京競馬場で、競走馬の検診・診療も体験できる。

学内附属施設や外部機関との連携で
家畜衛生や公衆衛生の教育にも注力

首都圏の獣医学拠点として教育・研究に取り組む東京農工大学農学部共同獣医学科。府中キャンパス内に循環型農業を基本理念とする耕畜連携農業フィールド、人間/動物/地球環境の共生(ワンヘルス)を基本理念とする2つの動物医療施設や感染症未来疫学研究センター等の特色ある附属施設を有し、実践的な教育に力を入れている。岩手大学獣医学部と共同で授業を開講している。

特色は、学内に2つの動物病院があること。農学部のある府中キャンパスに農学部附属動物医療センターがあるほか、2023年には、工学部のある小金井キャンパスにも小金井動物救急医療センターが開設されました。いずれも小動物を中心に多くの症例が集まり、共同獣医学科の学生の教育・研究に役立てられています。

産業動物医療の教育・実習にも力を入れています。府中キャンパスには、教育研究用の牛舎があり、常時25頭ほどの牛(ホルスタイン種、黒毛和種)を飼育しています。学生たちは、ここで搾乳体験や畜舎衛生・防疫、診療技術を学ぶことができます。また、JRA東京競馬場が府中キャンパスから近いことから、毎年、競馬場に出向き競走馬の臨床実習にも参加することができます。

農学部共同獣医学科の定員は35名で、そのうち約10%にあたる2〜4名が、毎年産業動物獣医師として社会に羽ばたいていきます。同学科が目指すのは、現場に根付いた社会に貢献できる獣医師を育成すること。そのため、家畜衛生や公衆衛生分野で活躍する獣医師の養成にも力を入れています。

先生の声

獣医臨床繁殖学研究室

田中 知己 教授
農学部共同獣医学科

一緒に動物の健康を支えながら、
人々の暮らしを豊かにしよう!

人間は家畜を飼って「繁殖」させることで、乳、肉、卵等の食料を得るという活動をしています。そのため、家畜の繁殖率の向上は、畜産物の生産性向上に直結することになります。私は獣医学的見地から家畜の繁殖率向上を目的とした研究を行っています。

研究では、牛またはヤギといった実際の家畜を用います。さまざまな飼養環境下において、臨床検査により生殖器(卵巣や子宮など)の状態を調べ、採材した検体中の性ホルモン濃度やバイオマーカーの変化を調べます。そして、そのような環境の変化がどのような仕組みにより繁殖機能に影響をおよぼすかを分析していきます。

力を入れているのは繁殖障害(不妊症)の防除です。ヒトと同様、家畜にも不妊症があります。子牛が元気に生まれてくるように、不妊症になってしまう病気をいかに予防するか、さらに病気が判明した場合、どのように治療するかが研究対象になります。

東京農工大学をはじめとする国立大学に獣医学部門があるのは、「国内の食の安定供給を守る」という使命があるからです。産業動物獣医師は不足傾向にありますが、食生活を支える大変やりがいのある仕事です。産業動物医療を志す女性が年々増加していることは期待すべき傾向だと思います。

本学の卒業生には、現場の課題に応え、勉強をし続ける獣医師になって欲しいと思っています。獣医師は、動物医療を通じて、幅広い分野に貢献できる職業です。伴侶動物や産業動物分野はもちろんのこと、行政や民間企業の研究者としても獣医師が大きく活躍しています。社会からのニーズも高く、長く働ける仕事です。一緒に動物の健康を支えながら、社会貢献しませんか。

学生の声

獣医臨床繁殖学研究室

長谷川 瑠美 さん
農学部共同獣医学科
6年
淑徳与野中学高等学校出身(埼玉県)

牛の繁殖障害の診断に役立てる子宮内バイオマーカーを研究する

「獣医臨床繁殖学研究室」で、学内で飼っている乳牛の繁殖管理をしています。人工授精や妊娠診断を行ったり、繁殖障害の治療をサポートしたりしています。実際に牛に触れて診療を行うことで、より実践的な知識が身につきます。

卒業研究では、牛の繁殖障害の治療に役立つテーマを選びました。具体的には、繁殖障害の原因のひとつとされる子宮内膜炎の診断に役立つバイオマーカーの研究をしています。実験では、分娩後の牛の子宮に生理食塩水を入れて洗い出し、回収した液体を分析し、バイオマーカーとなるプロカルシトニンという物質がどのような挙動を示すかを調べています。研究を通して、触診やエコー診断だけでなく、科学的な指標を用いて診断を行う手法を学ぶことができました。

獣医師を目指したきっかけは、もともとイルカが好きだったからです。水族館でイルカショーを見るのが大好きで、イルカに関わる仕事を調べるなかで獣医師や研究者という仕事にたどり着きました。大学で獣医学を学べば、獣医師にもイルカの研究者にもなれると思い、進学を決めました。

牛をはじめとした産業動物の医療に興味を持ったのは、東京農工大学に入学してからです。産業動物獣医師のことは、高校時代から知っていましたが、詳しい仕事内容までは知りませんでした。入学後、農業共済組合(NOSAI)での実習を通して、食を支える仕事の魅力を知るようになりました。産業動物獣医師は、診療のほか、繁殖管理、分娩、さらには命を看取るところまで、家畜の生涯を見守る仕事です。だからこそ、命の尊さを実感できる職業だと思います。また、前述のような幅広い医療行為に携われるのも産業動物獣医師の魅力だと思っています。

卒業後は、北海道農業共済組合で牛の診療に携わることが決まっています。牛の繁殖管理、疾病予防、診療を通して、畜産農家さんを支えられる獣医師になるのが目標です。獣医師という立場から日本の食料自給率向上に少しでも貢献できればと思っています。

INFORMATION

東京農工大学 農学部 共同獣医学科

住所│東京都府中市幸町3-5-8(府中キャンパス)
TEL│042-367-5837(入試企画課)
アクセス│京王線「府中駅」から「国分寺駅南口行」バスで約7分、「晴見町(東京農工大学前)」バス停下車すぐ
入学定員│35名(農学部 共同獣医学科)
獣医師国家試験合格率│83.3%(第76回/2024年度)
主な就職先│農林水産省、厚生労働省、都道府県地方自治体、日本中央競馬会、特別区競馬組合、北海道農業共済組合、千葉県農業共済組合、アステラス製薬、大正製薬ほか

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